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面接での退職理由の伝え方や企業の意図は?退職理由の組み立て方も解説
転職の面接で必ず聞かれるものといえば、退職理由です。退職理由は人間関係や労働環境など人によってさまざまですが、非常にデリケートな問題です。正直に退職理由を伝えていいものか悩むところですよね。その質問を受けたときに、言葉に詰まることなく、適切に答えることができれば、印象が良くなるはずです。
そこで、今回は、面接での退職理由の伝え方や企業の意図、退職理由の組み立て方などについて解説します。面接で退職理由を上手に伝えられるように、この記事を参考にしてみてください。
退職理由とは
退職理由は、会社を辞めることになった理由のことです。転職の面接時も、必ず聞かれるものです。伝え方次第で印象が大きく変わるので、言葉を慎重に選ぶ必要があります。
転職理由との違い
退職理由と転職理由は混同されがちですが、意味が異なります。退職理由は、退職を決めた理由を表すのに対し、転職理由は、転職によって実現したいことも必要になります。
したがって、「給料が低いから」「転勤や残業があるから」というのは、転職理由ではなく退職理由です。
主な退職理由
退職理由には、どんなものがあるのでしょうか?退職理由は、主に8つあります。退職を考えている人は、自分が当てはまるものがあるか確認してみましょう。
職場の人間関係が合わない
1つめは、職場の人間関係が合わないことです。「上司や同僚とどうしても合わない」などのほかに、「職場の雰囲気になじめない」「職場の人にいじめられている」などがあります。退職理由の中でも特に多いのが、この人間関係です。
残業が多く休日が少ない
2つめは、残業が多く休日が少ないことです。実際に入社してみたら、想像以上に過酷な労働環境だったということも、多いようです。いわば、ブラック企業に勤めている人に多い退職理由といえるでしょう。
やりたい仕事ができない
3つめは、やりたい仕事ができないことです。希望していた部署に配属されず、まったく興味のない仕事をやらされているケースなどが該当します。何年もやりたい仕事ができない状況が続き、仕事に対するモチベーションもなくなったという人もいるかもしれません。
会社の業績が悪い
4つめは、会社の業績が悪いことです。業績が悪化したことで、ボーナスが少なくなった人も多いのではないでしょうか?会社が倒産したり、これ以上業績が悪化したりする前に、転職を決断する人は多いようです。
給料が低い
5つめは、収入が低いことです。収入が自分のスキルや仕事量に見合っていないことに不満を感じる人は、少なくありません。給料がいっこうに上がらず、自分のスキルや業績が正当に評価されないと感じるケースもあります。
体調不良
6つめは、体調不良です。仕事があまりにハードだったため、体調を崩してしまい、退職を決めたケースです。転職先では、今よりも働きやすい環境を望む人が多いでしょう。
家庭の事情
7つめは、家庭の事情です。家庭の事情で最も多いのは、親の介護です。今までと同じ労働条件で働くことが厳しくなったため、転職を決断するケースです。転職先では、勤務日数や勤務時間が少なめ且つ残業がほとんどないところを希望することが多いでしょう。
スキルアップ
8つめは、スキルアップです。現状に不満があるわけではないけど、スキルアップのために転職という道を選ぶケースもあります。ほかの退職理由とは異なり、唯一ポジティブなチア職理由といえます。
企業が退職理由を通して確認したいこと
企業が退職理由を質問するのは、なぜでしょうか?それは、「すぐに退職しないか」「志望動機と一貫性があるか」「仕事に対する価値観」「自社で活躍できる人材か」の4つを確認したいからです。1つずつ詳しく見てみましょう。
すぐに退職しないか
企業は、長期間活躍してくれる人材を採用したいと考えています。せっかく採用しても、また同じ理由で退職されたら、時間と労力の無駄になってしまいます。
そこで、応募者に退職理由を聞くことで、入社意欲や仕事に対する姿勢などを理解することができるのです。「すぐに退職しないだろうか」という不安を払拭するには、退職理由を聞くことが有効的な方法なのです。
退職理由によっては、企業に迎え入れることに不安を感じてしまうかもしれません。したがって、応募者は、面接官のその心配を払拭するような回答にすることが重要です。
仕事に対する価値観
仕事に対する価値観も、企業が確認したいことの1つです。過去の経歴や資格の有無などは、履歴書を見ればわかりますが、人柄や仕事に対する価値観まではわかりません。
面接で退職理由を直接聞くことで、「仕事で重視することは何か」「困難な課題があってもチャレンジする意欲があるか」「周囲の人と協力して仕事を進める協調性があるか」などを確認するのです。
志望動機と一貫性があるか
退職理由が志望動機と一貫性があるかどうかも、見逃せないポイントです。転職理由と志望動機そして転職後のキャリアプランまでが1つの流れになっていれば、面接官も「意欲ある人材」と思うはずです。
しかし、退職理由と志望理由が矛盾していると、「この人は本当に我が社に入社したいのだろうか」「転職できればどこでもいいのでは」と思われる可能性があります。
自社で活躍できる人材か
どんなに入社意欲があって人柄がよくても、企業のビジョンと異なるビジョンだったり、持っているスキルが活かせない仕事だったりすると、採用を見送られる可能性があります.
新卒の採用面接では、将来性がある人を採用することが多いですが、転職の面越の場合は、即戦力になる人を採用することが圧倒的に多いです。したがって、「自社で活躍できる人材か」は、重要なポイントといえるでしょう。
退職理由の組み立て方
面接は、時間が限られているため、簡潔でわかりやすく話すことが重要です。退職理由を話すときは、「退職を決めた理由」「状況改善のために行った工夫」「今後のビジョン」の順に伝えることをおすすめします。
退職を決めた理由
最初に、退職を決めた理由について話します。この部分で、長々と話す必要はありません。簡潔に一言で話すことがポイントです。このとき、企業や上司の悪口を言わないで、ポジティブな表現を心がけてください。
状況改善のために行った工夫
次に、状況改善のために行った工夫です。たとえ企業側に問題があるとしても、不満を言うのではなく、状況を改善するためにどんな工夫や努力をしたかを伝えることで、好印象になります。
今後のビジョン
転職活動をする人は、少なからず不満を抱いているものだと、採用担当者も十分に承知しています。その上で、「どんな気付きがあったのか」「今後どんなことに挑戦したいのか」「どんなキャリアを積みたいのか」などを知りたいのです。
「今後自分がやりたいと思ったことは何か」「磨きたいスキルは何か」「具体的にどのようにステップアップしたいのか」を考えた上で、「御社で自分の目標を実現させたい」「自分のスキルを活かして貢献したい」という結論を話すと、ポジティブ且つ説得力ある退職理由になるでしょう。
退職理由を伝えるときの注意点
退職理由をしっかりと準備しておいても、いざ本番となると、緊張して思うように話せないこともあるかもしれません。しかし、上手に話そうとする必要はありません。それよりも、ここでご紹介する注意点を理解しておくことが、何より重要です。
すべてを正直に話す必要はない
嘘をついてはいけませんが、かといってすべてを正直に話す必要もありません。特に、退職理由が「人間関係」である場合、あえて触れないのも1つの方法です。
人間関係は、とてもデリケートな問題です。「人間関係で揉めてしまった」と話すと、「新しい職場でもまた人間関係で揉めるのではないか」と思われかねません。面接で印象が悪くなるような退職理由は言わないことをおすすめします。
現職への不満を言わない
面接時は、現職への不満を言わないことが基本です。転職するからには、何かしらの不満があったのだろうということは面接官も十分に理解しています。面接は、面接官に不満を聞いてもらう場ではありません。
自分の置かれた環境に不満ばかり言う人を、企業は採用したいと思うでしょうか?本音をそのまま伝えることは好印象にはならないし、良い結果につながらないでしょう。
不満があって退職するとしても、ただの不満や愚痴にならないようにしてください。面接では、「つらい」「きつい」「しんどい」などネガティブな言葉を封印しましょう。
前職での状況を説明するには、伝え方を工夫することが重要です。ブラック企業だった場合でも、「ただ「ブラック企業だった」というのではなく、「毎日~時間以上の残業があった」というように具体的な数字を盛り込んでみましょう。主観的ではなく、客観的な言葉を心がけてみてください。
はきはきと話す
退職理由を伝えるときは、面接官の方を見ながら、背筋を伸ばしながらハッキリと話すこと。小さな声でぼそぼそと話すよりも、大きな声ではきはきと話す方が、好印象になることは間違いありません。
小さな声で覇気がないと、せっかくポジティブな表現で退職理由を話しても、「嘘をついているのでは」と思われてしまう可能性があります。
感情的にならない
退職理由を話しているうちに、つい感情的になってしまう人もいるかもしれませんが、感情的にならないようにしてください。
面接の場面で感情的になると、「ビジネスシーンでも感情的になりやすい人なのでは」と思われる可能性があります。ネガティブな感情は抑えて、冷静に話すように心がけましょう。
面接ではポジティブな退職理由と入社意欲を伝えよう
転職の面接で話す退職理由では、前職への不平不満を言うのではなく、ポジティブな言葉に変換することが重要です。
状況改善のために行った努力そして今後のキャリアビジョンをしっかりと話しましょう。「この人を採用したい」と思ってもらえるように、はきはきと入社意欲を伝えて、好印象を目指してください。