工場の仕事ってどんなもの？種類やメリットは？注意点なども徹底解説

工場の仕事に興味があるけど、工場の種類や仕事内容が気になっている方いませんか？
工場の仕事は、かつて３K（危険・汚い・きつい）と言われていましたが、工場の仕事は重量物を扱う仕事ばかりではありません。労働環境も改善され、女性も多く活躍しています。

この記事では、工場の種類や仕事内容をはじめ、メリットや応募の際の注意点などをまとめました。工場の仕事に関心がある方は、ぜひご一読ください。

工場の種類

工場の仕事は、扱う製品によって仕事内容が異なります。工場の仕事に応募するときは、自分の興味のあるジャンルを選ぶのも、1つの方法です。ここでは、8種類の工場をご紹介します。

食品・飲料

食品・飲料の工場では、コンビニやスーパーなどで販売するお弁当や飲み物などを製造する仕事が主です。製品の種類によって仕事内容は異なりますが、材料を既定の大きさにカットしたり、おかずを盛りつけたりする作業などがあります。

お菓子の工場では、ベルトコンベアで流れてくるお菓子の不良品を除去したり、材料を機械に入れて混ぜたりと、単純作業が多いです。食品を扱うため、衛生管理が厳しいのが特徴です。なお、食品・飲料の工場では、パートやアルバイトが多数活躍しています。

金属・プラスチック・ゴム

金属・プラスチック・ゴム工場では、各素材を加工して、製品を製造しています。金属工場であれば、ステンレスや鉄などで、ネジや歯車などの部品を製作するほか、製品そのものを製作することもあります。

作業は、機械を使う作業だけではなく、手作業もあります。素材独特のニオイがするため、人によっては気分が悪くなったり体調が悪くなったりすることもあるようです。この工場の仕事では、正確性や緻密性が求められるので、几帳面な人におすすめです。

家電

家電の工場では、名前の通り、テレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電やその部品を作っています。ベルトコンベアで流れてくる部品を組み立てる作業もあれば、プレスのような加工作業を行うこともあります。

また、ネジを締めたりシールを貼ったりと単純作業を繰り返すこともあり、全体的に耐久性が求められる仕事といえるでしょう。

機械・半導体

機械・半導体工場では、スマートフォンやパソコン、電化製品などの精密機械を取り扱います。単純作業が多いライン作業を行う仕事や資格が必要な仕事もありますが、基本的にデリケートな部品を扱います。仕事の際は、細心の注意を払わなければいけません。

自動車・バイク

自動車・バイク工場は、担当する作業ごとに工場が分かれています。例えば、組み立て工場では、車体やユニットの組み立て、部品工場ではプレス作業でルーフやドアの製造などを行います。仕事の種類が豊富な上、未経験でも応募OKな仕事が多いのが特徴です。

製紙・印刷

製紙工場では、紙、ティッシュやトイレットペーパーなどを作っています。紙を製造する機械の操作のほか、色付けの塗料を運ぶ作業もあります。

一方、印刷工場では、書籍や新聞、雑誌などを製造します。印刷に関する機械を操作する作業、紙の補充やラベル貼りなどの作業があります。

機械を操作するオペレーターは正社員が担当することが多く、紙の補充やラベル貼りなどはパートやアルバイトが行うことが一般的です。

紙は意外と重く、体力が必要です。製紙・印刷工場どちらも、体力がある人に適しています。

化粧品・製薬

化粧品・製薬工場での作業は、実にさまざまです。化粧品や薬を製造する仕事もあれば、製品の検品や梱包をする仕事もあります。

製造の仕事においては、薬剤の配分や量を間違えてはいけないので、正確性が必須です。化粧品・製薬の工場は、異物混入を防ぐために、衛生面にかなり厳しいです。

住宅資材

住宅資材の工場では、住宅資材の製造・加工・検査・運搬を行います。具体的には、木材の加工や樹脂加工部品のバリ取りなどの仕事があります。資材の大きさはさまざまで、中にはフォークリフトを使用するものもあります。

仕事の種類

仕事は、作業員ごとに決められています。業務内容はシンプルなものが多いです。それでは、どんな仕事があるか1つずつ見てみましょう。

組立・加工

組み立て・加工は、決められた工程に従って作業を行うライン作業です。単純作業が続きますが、質を落とさず、且つ一定のレベルで丁寧に行う必要があります。

扱う部品によっては男性の方が適していますが、プラスチックの部品などを使って組み立てる作業ならば女性でも問題ありません。

検査・検品

検査や検品は、製品に不備がないか1つひとつチェックするのが仕事です。製品が基準に達しているか、製品が正常に動くかなどのチェックを行うため、集中力が求められます。検査業務は、目視で行う工場もあれば、機械で行う工場もあります。

製造

製造の仕事は、主にライン作業です。生産ラインの工程ごとに作業員が配置され、ベルトコンベアで運ばれてくる商品の溶接・塗装・組み立てなどの作業を行います。ボタンを押すだけでよいものもあれば、機械を動かして製品を加工するなど技術が必要なものもあります。

マシンオペレーター

マシンオペレーターは、機械を操作して稼働させたり稼働状況を確認したりするのが仕事です。さらに、素材の準備や加工、機械によって生じるズレの調整なども行います。

未経験でマシンオペレーターになることも可能ですが、フォークリフトや機械加工技能士などの資格を身に付けていると、有利になるでしょう。

ピッキング

ピッキングは、伝票や指示書を元に、工場内にある製品や部品を集めるのが仕事です。単純作業が多いため、未経験でも挑戦しやすいです。

ただし、工場によっては、重いものや高いところにあるものを扱うため、体力が必要になります。また、重量のあるものを運ぶときは、フォークリフトを使用することもあります。

運搬・梱包

運搬では、管場所や倉庫から製品を移動・荷下ろし・積み込みをします。重たい部品や大きなものを扱う場合は、フォークリフトを使用することも多いです。

一方、梱包では、商品にシールやラベルを貼ってから、箱や袋、段ボールなどに入れます。緩衝材を入れたり製品自体を包装したりするので、手先が器用な人に向いています。

接合・塗装

接合・塗装は、自動車工場で行われる仕事です。接合は、部品と部品を組み合わせるのが仕事で、塗装は製品の表面に塗料を塗るのが仕事です。両方とも経験や資格が必要で、未経験では難しいでしょう。

生産・工程管理

生産・工程管理とは、生産から出荷までの計画を立て、計画に基づいて生産量や工程の管理、人員の配置などを行うのが仕事です。工場作業員に欠員が出たら補充するのも、生産・工程管理の仕事の1つです。

工場の業務全般を把握して、的確な管理を行う必要があるため、状況に応じて臨機応変に対応できることが求められます。この仕事は、未経験で任されることはほぼありません。一般的に、現場経験をある程度積んでから、この仕事を任されることが多いようです。

事務・経理

事務の仕事は、一般企業とほぼ同じで、データ入力や書類作成、電話対応、経費や請求書の処理などがあります。一方、経理は、製品が完成するまでにかかったお金の管理をします。賃借対照表や損益計算書の作成、原価管理や予算統制などが主な仕事です。

工場の仕事のメリット

工場の種類や仕事内容がわかったところで、次に、工場の仕事のメリットを見てみましょう。

収入アップの可能性がある

夜勤で働くと夜勤手当が支給されるし、フォークリフトや溶接などの資格を取得すれば、資格手当が支給されます。手当は、基本給に給料に上乗せされるので、頑張り次第では収入アップが期待できるでしょう。

シフト制が多い

工場は、シフト制が多いため、自分の都合に合わせてスケジュールを組みやすいです。シフト制といっても固定制ではないので、勤務日や時間を調整しやすいのが魅力です。子どもの学校の行事など、前もって予定が決まっている日は、シフトを入れないこともできます。

人間関係で悩むことがない

ライン作業などは、1人で黙々と作業することが多く、人とコミュニケーションを取ることが少ないです。

ユーザーと直接やり取りすることがないので、クレームを処理する必要もありません。コミュニケーションが苦手な方、人間関係で悩みたくない方に、工場の仕事は最適といえるかもしれません。

有給休暇を取りやすい

近年は人手不足のため、有給休暇を取得しやすくなっている工場が増えています。繁忙期を避ければ、自分の希望通りに有給休暇を取りやすいでしょう。家族との時間や自分の時間をしっかりと確保できる仕事ともいえます。

残業が少なめ

一般的に、工場は残業が少なく、定時退社の企業もあります。家庭やプライベートとの両立も、工場の仕事ならば可能といえるでしょう。残業があるか心配な場合は、応募時に確認してみることをおすすめします。

工場の仕事のQ＆A

工場の仕事に関する質問で、特に多いのは「学歴や資格が必要か」「給料はどのくらい？」「女性でも働ける？」の3つです。これが気になっていたという方は、ぜひご一読ください。

学歴や資格は必要？

学歴や資格の有無に左右されることは、ほとんどありません。一般的に、高卒であれば採用されます。

資格も、応募時は不要です。仕事を始めてから資格が必要になれば、企業に援助してもらい資格を取得することが多いです。ちなみに、資格には、溶接技能者や安全管理者、危険物取扱者や衛生管理者などがあります。

アルバイトや派遣社員として就業して、スキルアップして正社員に登用されるケースもあるので、工場の仕事でどんなふうにキャリアアップしたいか考えておくとよいでしょう。

給料はどのくらい？

「工場作業員は、給料が低い」というイメージが強いようですが、実際はそうでもありません。正社員ならば、年収300～400万が相場です。特に、自動車メーカーは相場が高いことで知られています。

ボーナスや資格手当、夜勤手当がプラスされると、さらに収入がアップします。働き方や頑張り次第で、高収入も大いに期待できるでしょう。

女性でも働ける？

実際に、工場では多くの女性が活躍しています。女性は、細かい作業でも丁寧に取り組み、ミスも見落とさない傾向があるため、女性を積極的に採用する工場も多いです。

電子部品など小さな部品や製品を扱う工場では、体力もさほど必要ないので、女性の比率が高いです。

工場の仕事に応募する際のポイント

工場の仕事は、職場環境や働き方などに特徴があるので、合う人もいれば合わない人もいるかもしれません。工場の仕事に挑戦してみようと思った方は、応募する前に以下の点を確認することをおすすめします。

体力はあるか

工場の仕事は、ある程度体力が必要な仕事が多いです。工場を歩き回ったりた立ちっぱなしのことが多く、体力が必須です。夜勤が入れば、さらにハードになるでしょう。

どのような働き方をしたいか

働き方は、多岐にわたります。正社員、パートやアルバイト、期間工などがあるので、どのような働き方をしたいのかを考えてみてください。

給料や福利厚生の安定を目指すなら正社員だし、好きな曜日や時間をえらんで働きたいならアルバイトやパート、期間を限定して働くなら期間工がおすすめです。

単純作業が苦痛でないか

工場では、単純作業を繰り返すことが多いです。単純作業が苦手な方は、飽きてしまう可能性があります。しかし、単純作業をゲーム感覚で楽しんだり効率的に作業する方法を考えたりするのが得意な人には、最適の仕事です。

正確且つ速く仕事をこなせるか

単純作業が多く初心者でも可能な仕事ですが、正確性とスピードは必須です。仕事が遅れたりミスをしたりすると、工場全体に影響が出てしまいます。プレッシャーを感じることなく、一定のリズムで仕事をこなせる人には、向いています。

寒さや暑さが苦手でないか

職場によっては、寒暖差が激しいため、暑さや寒さが苦手な人にとっては過酷な環境です。特に、冷蔵庫内でのピッキングなどは過酷な環境ともいえるでしょう。応募するときは、空調完備の職場を選ぶことをおすすめします。

勤務体系は問題ないか

勤務体系は、工場によってさまざまです。カレンダー通りの休みの工場もあるし、シフトは2交代制・3交代制の工場もあります。

大半の工場では、交代勤務という勤務体系があります。交代勤務は、一定周期ごとに出勤時間が変わるため、勤務時間が切り替わるタイミングで朝と夜が逆転します。

夜勤は難しいという方は、工場の仕事に応募する際は、夜勤のない工場を選んだり夜勤シフトを入れなかったりする工夫が必要です。応募時点で、無理なく働ける勤務体系か確認しましょう。

工場の仕事は収入アップの可能性有！自分に適した働き方や仕事を選ぼう

工場の仕事は、未経験や女性でも歓迎するものが多いです。そして、工場で何を製造しているかで、仕事内容も変わってきます。

最初は、アルバイトやパートなどで、さまざまな工場の仕事を体験してみて、工場の仕事が自分に合っていると思ったら、正社員を目指すのもおすすめです。

楽な仕事ではないですが、やりがいがあるし、頑張れば収入アップの可能性もあります。工場の仕事に関心を持った方は、ぜひ自分に合う働き方や仕事を見つけてください。