工場で正社員として働きたい！未経験でも大丈夫？業種や注意点も解説

近年、工場で働きたい人は増加しています。しかし、「工場で働きたいものの、正社員になれるの？」「未経験の仕事でも大丈夫？」と不安に感じている人もいるのではないでしょうか？正社員となると、収入、残業や休日出勤なども気になるところですよね。

今回は、工場で働く正社員事情だけでなく、工場の業種や職種、仕事内容など気になることをまとめました。工場で働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

工場の仕事について

工場の仕事は、多岐にわたります。実際に、どんな仕事があるのかご紹介します。

工場の業種

工場で扱う商品には、さまざまなジャンルがありますが、その中でも代表的な業種をご紹介します。
1つめは、半導体や液晶パネル、コネクタなどを製造する電子部品製造業です。
2つめは、鉄鋼業です。自動車や家電、産業機械などで使用する鉄鋼の製鉄・製鋼を行います。
3つめは、機械の部品や金型などを製造をする機械関連製造業です。精密機器や運搬機械、建設機械など、取り扱う機械のジャンルはさまざまです。
4つめは、輸送機械の製造や付随する機器類を製造する、輸送機械器具製造業です。例えば、自動車メーカーや航空機メーカーなどが挙げられます。
5つめは、食品の加工・調理を行う食品製造業です。扱う商品はパンやお菓子、弁当や冷凍食品などさまざまです。そして、最後にご紹介するのは、医薬品製造業です。医薬品などの開発・製造を行いますが、多くの工程を経て作られるため、完成までに長い年月がかかるものもあります。

工場の職種

職種は、大きく分けて3つの職種に分類できます。まずは、製造ラインです。ベルトコンベアーから流れてくる製品の組立・加工・検査・仕分け・梱包などを、分担して行います。単純作業が多いため、未経験者でも挑戦しやすいでしょう。

次に、生産・工程管理です。製品の製造に必要な部品を供給するのが役割で、部品を正確に管理・供給しなければなりません。また、作業に必要な人員の管理も行います。製品をいつまでにどのくらい作るかを計画立てて、予定通りに進行するのが仕事です。扱う製品によっては、フォークリストで持ち運ぶ必要がある重い部品もあります。

3つめは、設備管理です。製造ラインが正常に稼働するよう点検や修理を行うのが役割で、設備に不具合が生じたときに対処したり日々のメンテナンスをしたりします。この仕事には特殊な知識や技術が必要なので、未経験者では難しいでしょう。

このほかにも、製品を発注する企業の窓口となる営業事務、製品の開発や図面を製作する開発設計などもあります。工場の職種も豊富なので、自分の適性に合ったものも見つけることが重要です。

工場の仕事内容

工場の仕事内容は、ジャンルによっても異なります。例えば自動車部品工場なら、自動車の車体組み立て・塗装・検査などの仕事を行います。これらの仕事は未経験者でも可能です。
一方、溶接やマシンオペレーションの仕事などは、資格が必要なこともあります。

仕事の流れ

工場の仕事は、まずは1つの工程に配属されて仕事を覚えることがほとんどです。1ヶ月ごとに次の工程に配属され、仕事を1つずつ覚えていき、最終的にはそのラインの全行程の仕事を覚えるということが多いでしょう。

正社員の場合、全行程の仕事を覚えたら、リーダーとしてアルバイトや派遣社員などを管理するケースもあります。

工場で働く正社員事情

工場で正社員として働きたいと考えているならば、できるだけ好待遇の職場が望ましいもの。入社してから後悔することのないよう、収入や休日出勤、福利厚生などの条件はしっかりと確認しておきましょう。そして大事なのが、未経験でも正社員になれるかどうかです。ここでは、工場で働く正社員事情について解説します。

未経験でも正社員になれる？

未経験の場合、最初から正社員になるのは難しいかもしれませんが、未経験歓迎の求人は多数あります。まずは、アルバイトやパート、見習いとして仕事を覚え、いずれ正社員になることも可能でしょう。一般的に、正社員登用試験は年2回ほど実施されます。規定条件を満たせば、正社員として働けるので、アルバイトから正社員になることはさほどハードルは高くないといっても過言ではありません。

収入はアップする？

やはり気になるのが、収入ですよね。工場の正社員は、あまり収入がアップしないイメージがある方もいるかもしれません。確かに、若いうちはそれほど高収入ともいえないこともあるでしょう。しかし、勤務年数が上がったり役職に就いたりすることで、収入はアップします。長期間勤務すればするほど、頑張れば頑張るほど、収入もアップしやすいでしょう。

休日出勤や残業はある？

24時間稼働の工場はシフト制が多く、休日に仕事になることがあります。繁忙期は、残業が多くなることもあるでしょう。特に、中小企業は残業や休日出勤があると考えておいた方がよいかもしれません。

福利厚生は充実している？

工場の仕事は、福利厚生が充実していることが多いです。住宅手当や家族手当、入社祝い金、結婚祝い金や出産祝い金、健康診断の補助などのほか、寮や社食完備のところもあります。福利厚生を上手に利用すれば、家賃や食費などを抑えることも可能でしょう。特に、大手メーカーは福利厚生が充実しているので、より働きやすい環境といえます。

中途採用はハンディになる？

工場の場合、中途採用はハンディにはならないことも多いです。大手の場合は、中途採用は厳しいのが現状ですが、中小企業の場合は中途採用もあります。若い人の方が無資格未経験でも社員採用が多い傾向があるので、正社員を目指す場合はできるだけ若いうちをおすすめします。

工場勤務はきつい？

工場勤務はきついというイメージが強い方もいるのではないでしょうか？。近年は工場の労働環境への監視が強まっているため、労働環境の改善が行われています。例えば、有給休暇の取得や休憩時間消化の奨励なども、その1つです。労働環境は以前よりもだいぶ改善されたといえるでしょう。

学歴は関係ある？

工場の仕事には、学歴は関係ありません。高卒であっても、実力があれば出世できます。高卒であれ大卒であれ、実力があれば評価されるのが、工場の魅力です。

資格があると有利になる？

工場の仕事は、資格がなくても可能です。しかし、業務に関連した資格があると優遇されることが多いのも確かです。例えば、危険物取扱者やフォークリフト運転技能者の資格を持っていると役立つでしょう。そのほかにも、溶接技能者や衛生管理者、クレーン運転士や電気工事士、安全管理者など、多岐にわたります。

自分の仕事にとって有利になる資格を取得すると、給与アップや昇給につながることもあります。資格取得支援制度がある企業もあるので、自分が入社したい企業にも制度があるか確認してみてください。

工場で正社員になるには

それでは、実際に工場で正社員になる方法には、どんな方法があるのでしょうか？ここでは5つの方法をご紹介しますので、自分に合った方法を見つけて応募してみてください。

ハローワーク

1つめは、ハローワークの求人に応募する方法です。ハローワークで良い求人案件が見つかることもありますが、人気案件や地元の小さな企業案件の場合、非公開となっていることもしばしば。ハローワークに何度も足を運んでいるものの、なかなかいい求人が見つからないということも少なくありません。

インターネットや求人情報誌

2つめは、インターネットや求人情報誌を活用して横暴する方法です。ハローワーク同様に、すべての情報が公開になっているわけではないので、いい求人が見つからないこともあるでしょう。また、すべてを自力で探す必要があるため、手間がかかります。効率的に探すには、工場での仕事専門の求人サイトを利用するとよいでしょう。

無料相談会や登録会

3つめは、無料相談会や登録会に参加する方法です。さまざまな工場の情報が一度に得られる上、担当者と直接話ができるのが魅力といえるでしょう。しかし、こういった相談会や登録会では大都市で開催されることが多く、自分が住んでいるエリアで開催されるとは限りません。

人材紹介会社

4つめは、人材紹介会社を活用する方法です。自分の希望条件をしておくと、ニーズに合った応募先を紹介してもらえます。応募書類の作成や面接対策もサポートしてもらえるのが特徴です。
弊社が手掛ける人材紹介サービス「Eスタッフ」では、専門の担当者がサポートします。最初から正社員雇用（無期雇用の労働契約）なので、安定した収入も確保できます。もちろん、未経験からチャレンジできる工場・製造系の仕事も多数あるので、お気軽に相談してみてください。

正社員登用制度

5つめは、社員登用制度です。社員登用制度とは、アルバイトや派遣社員などの非正規雇用から正社員に登用する制度のことですが、どの企業でも必ずこの制度があるわけではありません。入社したい企業に正社員登用制度があるか確認しておくと安心です。

お目当ての工場がある場合、まずはアルバイトや派遣社員として入社し、いずれ社員登用制度を利用するのもおすすめです。正社員として登用された頃には、すでに仕事を一通り覚えているので、すぐにリーダーや現場主任などの役職に就けることも大いにあるでしょう。

正社員になるための条件

正社員になるには、一定の条件を満たしている必要があります。それでは、具体的にどんな条件があるのでしょうか？ここでご紹介する条件は、どの企業でも必要なことです。

ルールが遵守できている

工場には、さまざまなルールがあります。食品や電子部品工場では、異物混入防止のために、身だしなみや衛生管理なども厳しいです。もちろん、時間厳守・挨拶など社会人としての基本的なルールを守ることも欠かせません。

勤務態度が良好

社会人として、きちんとした勤務態度は必須です。わからないことがあったら上司や先輩に聞いたり、1つひとつの仕事に丁寧に取り組んだりすることで、勤務態度が良好とみなされやすいでしょう。

基本的なスキルが身に付いている

工場で働く場合、最初は未経験でも構いませんが、働きながら身に付けたいスキルは色々あります。安全管理や衛生管理はもちろんですが、フォークリフトの運転や溶接の資格なども
身に付けておきたいものです。

面接での態度や試験結果が良い

入社面接では、熱意やキャリアプランなどを伝えるとよいでしょう。また、採用試験がある場合は、最低限の点数を取ることも欠かせません。

工場で正社員として働くときの注意点

お目当ての工場が見つかったらすぐに応募するのではなく、まず確認しておきたい点があります。働き始めてから公開することのないように、しっかりとチェックしておきましょう。

信頼できる企業か

工場で、長期間働くには、信頼できる企業であるかどうかが重要です。どんなに仕事を頑張っても、赤字経営の工場だったら収入アップも難しいでしょう。また、社員を大切にしない企業だと、労働環境も好ましくない恐れがあります。

企業や業界について理解しているか

工場の求人は未経験でも挑戦しやすいですが、企業や業界について最低限の知識を身に付けておくことは必須です。企業のホームページで、工場で作られている製品がどんなものか、ラインにはどんな作業があるのかなどを頭に入れておきたいもの。

また、入社後に必ずしも自分が希望した場所に配置されるとは限りません。どのラインの仕事でもこなせそうか考えてみましょう。どのラインに配置されても、前向きに頑張るという姿勢を持っておきたいものです。

勤務時間はシフト制か

入社後のライフスタイルを考える上で、シフト制かどうかも確認しておきたいところです。
平日のみ稼働する工場の場合は、土日祝日が休みになることが多いです。それに対して、24時間フル稼働する工場の場合は、シフト制のことが多いです。

シフト制の場合、休日や勤務時間が不規則になりやすいものの、平日でも休みを取りやすいのがメリットです。中には3勤交代制を採り入れ、3日働いたら1日休むというケースもあります。

働き方や仕事に適性があるか

工場勤務には、いくつかの特徴があります。自分の適性に合わない仕事だったら、ストレスや疲れも溜まって、長期間の勤務も難しくなるでしょう。働き方や特徴を理解した上で、工場勤務が可能かどうか検討してみてください。

まず、工場での働き方ですが、24時間稼働のところや繁忙期に夜間作業するところもあります。工場によっては、夜勤や休日出勤の可能性もあるので、夜勤や休日出勤がＮGの方は避けた方がよいでしょう。しかし、夜勤の場合は手当がつくので、その分給料は高くなります。収入重視の方は、あえて夜勤がある工場に注目するのもいいかもしれません。

次に、工場の仕事の主な特徴です。工場は1人で黙々と作業することが多いため、人とコミュニケーションを取るのが苦手な方や1人で集中して仕事したい人におすすめです。さらに、作業にはスピードと正確性が欠かせません。小さなミスでも大きなトラブルにつながる可能性があります。スピーディーに正確に作業をこなすのが苦手な方は、工場勤務は負担に感じる可能性もあります。

そして、工場の仕事は、基本的に体力を要する仕事です。長時間立ちっぱなしだったり、重いものを運んだりすることもあります。体力に自信がある方には、工場勤務をおすすめします。

また、工場の仕事は細部化されているため、自分に合うものもあれば合わないものもあります。自分の適性に合った仕事内容かどうかを、しっかりと確認しましょう。

未経験でも正社員になれるチャンス！条件や注意点を確認しておこう

工場の仕事は、未経験でも正社員になれる可能性があります。業種や職種は多岐にわたるので、まずは自分に合う業種や職種を見つけてみてください。そして、応募する際は条件や注意点などを確認することが必須です。また、正社員にこだわりすぎず、まずは派遣やアルバイトで仕事経験を積んでから正社員に挑戦する方法もあります。工場は実力次第で収入アップを目指せるところなので、長く安定して働けるよう頑張りましょう。